オリジナル七輪開発の動機
- ようこそ!炭火の世界へ。これが読みたくなったあなたはもうはまっているのかも。
- 七輪のどこにこだわるの?とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、じっくり使い込めばだんだんそのこだわりがわかってくるんです。
料理する食材や炭の種類、素材となる珪藻土の厚み、
食材を置く焼き面の大きさや形、木炭と食材の距離、
空気の入り具合や上昇気流の起こり方、風格のあるデザインなどなど、
もっとこうあるべきだ!!とこだわりだしたらきりがないんです。
そもそも七輪のデザインは、
多分明治〜昭和初期に当時の食生活に合わせて開発されたものが原型で、
現在のようにキャンプ場で使うとかグルメ思考で使うとか、
新たなニーズとはちょっと合わない部分があります。
生産者→卸問屋→(卸問屋2)→小売店→消費者といった流通のため、
なかなか生産者にまでニーズがうまく伝わらなかったようです。
そこで、販売にあたって現状の七輪ではイマイチ説得に欠ける、理屈に合わない、
だれも七輪のデザインなんか真剣にやってなさそう。というわけで、
- オリジナルを生産することに!!
- で、舟場さん(能登燃焼器工業株式会社の代表取締役 舟場和夫氏)に
相談しましたところ、快く協力していただけることになり、両者による共同開発で
"めっちゃこだわり"の逸品を生産することになったわけです。
開発コンセプト
- 1. シーンを設定する
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- どのような状況で使用されるのか。
使用状況を徹底的に考えた結果、代表的な3つのシーンをイメージしました。
それぞれの使用目的と用途を設定し、具体的な使用場所、用途、食材のサイズなど、
それぞれのシーンに合わせて3つデザインが生まれました。
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- ○庭先で--焼鳥秋刀魚七輪
- ○卓上で--お卓の七輪
- ○キャンプ場で--お外で七輪 の3種類です。
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- 2. 七輪本来の機能を尊重する
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- 七輪はいかに少量の木炭で効率よく調理できるかを極めた、
日本の食文化が産み出した最高傑作品です。
よくできた七輪は実に美しい形をしています。
この「伝統の力」を最大限に活かすデザインとすること。
具体的には、断熱性、強度、軽量、コンパクトさ、安定性、安全性、
製造効率(コスト)と見た目の意匠デザインとの融合がこれにあたります。
特に基本性能である断熱性は熱効率を大きく左右しますので、
木炭周辺の断熱効果には特にこだわった設計となっています。
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- 3. サイズにこだわる
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- 大きな七輪は魅力的です。
しかし無駄に大きい七輪は木炭の消費が激しい上、重く持ち運びにも不便です。
無駄に大きな七輪は小さな2つの七輪には勝てません。
本当に必要なサイズを食材の寸法や使用人数にあわせて
最小限度の大きさに仕上げました。
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- 4. 良質の木炭を大切に使えること。
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- 熱効率を高めることで木炭の消費を押さえ、
さらに蓋による火消し機能で、木炭の無駄な燃焼を押さえます。
食材に木炭の異臭を付けてしまっては意味がありませんから
少々高価でも国産のクヌギ炭や備長炭など
臭いの少ない良質な木炭が使えるよう燃費を考えました。
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- 以上の4つが主な開発コンセプトです。
- 今後も七輪の新たな用途を求めて日々研究いたします。
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