かんてき

「かんてき」とは、関西弁で七輪のこと。
詳細な方言地域は不明ですが、おおよそ関西では「かんてき」と言ったようです。
現在でも私共の店先(大阪市住吉区)で「かんてきや〜!」と言いながら
通り過ぎる方をよく見かけます。
「かんてき」という言葉を使うのは、
昭和20年代までに生まれた年配の方が多いようです。


かんてき


かんてき(「お外で七輪」)

かんてきの中のかんてきって感じでしょ。
『七輪本舗』の「お外で七輪」です。
これはいかにも!という形ですが、
角型や長方形のものも、かんてきと言います。
広義では七輪のみならず、木炭を使用するコンロ全般を
かんてきと言います。

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■語源


「かんてき」とは【癇癖】の「おこりっぽい性質」を、
火が熾り(おこり)やすい、にかけた言葉がなまったもの、
または【かんてき】が語源かと思われます。
もしかすると【かんてき】は、七輪の「かんてき」に起因する言葉かもしれません。
いずれにしても「おこりやすい=火が熾りやすい」とかけたことは、間違いなさそうです。


※小学館「国語大辞典」より
【かんぺき:癇癖】神経質で激しやすい性格。おこりっぽい性質。癇癪(かんしゃく)。
【かんてき】かんしゃく。また、かんしゃくを起こしやすい人。かんてき者。

 

かんてきおやじ
すぐに怒る短気なオヤジのことを「かんてきおやじ」と言います。
これも、七輪の「かんてき」に起因すると思われる関西弁です。

かんてき長屋
食事時になると、軒先で一斉に「かんてき」が使われた長屋のこと。
路地にはサンマの煙がたちこめ、各家のメニューまでわかったらしい。
戦火で家を失い、土間や竈(かまど)が無く、
特に都心部では七輪が竈の代わりとして広く普及した。
もちろん、炊飯や煮物も七輪でこなした。

 


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