炭火関連用語集
 
まだ未完成ですので随時追加していきます。
間違いもあるかもしれませんのでお気づきの点がございましたら、
なんなりとメールください。皆様からの情報大歓迎です。
七輪本舗による独自の解釈を含んでいますのでご了承ください。
☆は特に情報を募集している部分です。ご存知の方は是非メールください。
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 nagata@fnw.gr.jp
 
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
※印は小学館国語大辞典より
 

炭火

すみび

電気やガス火には真似のできない、人の気持ちを暖かくすることのできる火。

 

秋田木炭

あきたもくたん

炭材をナラとする白炭で東北では生産量が最も多い。

朝顔七輪

あさがおしちりん

上から見て円形で周囲に花弁のような彫り込みがあり、横から見るとおおよそラッパ形の七輪。

アスベスト

あすべすと

石綿。蛇紋石などが綿のように柔らかく変化したもの。
健康被害が明確になり、今では処分するのも困難な有害物質とされる。
建築材料をはじめ炭火関連でもカイロやコタツ、木製火鉢の断熱材として一般的に普及しており、白く美しいので客人を迎える火鉢の灰として使われることもあった。
昔使用していた火鉢からでてくることが大変多く、白い繊維状のものを見かけたら要注意!

天皿

あまざら

炉の上に天井からつるした棚。火棚。 火天(ひあま)。火高。

天棚 ※

あまだな

炉の上に天井からつるした棚。火棚。天皿(あまざら)。火天(ひあま)。火高。

行火 ※

あんか

炭火を入れて手足を暖める道具。火入れは土製、外側は木、または土製。置きごたつとして用いる。

行灯 ※

あんどん

木、竹、金属製の角形または円形のわくに紙を張り、なかに油皿をおいて火をともす照明具。もと、さげて歩いたが、のちには多く室内に置いた。

池田炭

いけだすみ

くぬぎを炭材とし、火付き、火もちのよい極上の切り炭として、茶の湯で珍重される。切り口が菊の花びらのようなので菊炭ともいわれる。
池田は大阪府池田市のことで池田に集荷されたので池田炭という。現在は池田市の隣の能勢町で焼かれている。

石綿

いしわた

蛇紋石などが綿のように柔らかく変化したもの。アスベスト。
断熱材や火鉢の灰として用いることも。

一酸化炭素(CO)

いっさんかたんそ

木炭、石炭、石油、化学製品、ガス、などさまざまな物質が酸素欠乏の状態で燃焼した時に発生する有毒ガス。人体への影響は深刻で死に至る。密閉空間で火を用いる時は換気に注意が必要。
酸素が欠乏した状態で燃焼するので、ガス火などの炎の色が変わる。

囲炉裏

いろり

床を四角に切って縁をはめ、灰を入れて火をたき、暖をとったり煮炊きするところ。炉。

引火

いんか

(燃えやすい)物質が火炎やスパークなどの火種がある状態で火が着くこと。(注:発火とは違います。)

引火点

いんかてん

水素やガソリンなどの可燃性の液体など燃えやすい物質が他の火炎やスパークなど火種がある状態で火が着く(爆発する)時の最低温度。

埋火 

うずみび

灰にうずめた炭火のこと。
長時間燃焼しているので、いつでも取り出して種火にできる。昔は夜埋めたものを翌朝の種火とした。

内炉

うちろ

囲炉裏や火鉢の灰の中に埋め込む金属製の丸や角形の桶(おけ)。中にも灰を敷き五徳を置くこともある。炭火が周囲に飛び散るのを防ぎ回りの灰を美しく保つ。
また内炉に沿って灰模様を美しく描けるようにする。
砂利と灰の仕切りにも用いる。用途としては底のない「炉金:ろがね」に近いが、囲いが低く形状がシンプル。
昔からあるが名称が不明のため外側の炉に対して「内炉」と名付けた。※囲炉裏本舗店主

馬目樫

うばめがし

葉の形が馬の目に似ているため馬目樫という。なぜウマメがウバメとなったのかは不明。

上置き

うわおき

七輪上置き。七輪の上に置いて炭火と網との間隔を広げ、遠火にするもの。浅い円筒状で金属製。

炎色反応

えんしょくはんのう

炎に物質をかざした時に、含まれる金属元素によって炎の色が変わること。
ナトリウムが含まれるとオレンジの炎になる。

遠赤外線

えんせきがいせん

木炭を燃焼させた時に木炭や七輪から大量に発生する熱線(電磁波)。これにより炭焼き料理の特性であるおいしさが生まれる。可視光線の赤の外側(赤より長い波長)にあるため赤外線という。波長の短い赤外線を近赤外線といいこれも炭火により発生する。空気の流れに影響を受けず直進するため、うちわで風を送ってもサンマが焼ける。火のついていない地球上のあらゆる物質からも発生するが、温度の上昇と共に発生量が増幅する。

おが炭

おがたん

おがくずを固めた燃料(オガライト)を炭材とした炭。

オガライト

おがらいと

のこぎりで木材を引き切る時にでるおがくずを固めた燃料。

熾き

おき

もと赤く熱した炭火。薪が燃えて炭のようになったもの。炭火がよくおきて表面を灰が覆ったもの。

熾火

おきび

薪や炭が燃えて灰がかぶった状態の火。

おくどさん

おくどさん

京都弁でかまどのこと。

落とし

おとし

火鉢の内側に入れる銅板などで作られた灰の受け皿。

灰分

かいぶん

灰の漢語的表現。

火印 ※

かいん

火で焼いて用いる金属製の印。焼印。

火炎

かえん

正しくは火焔と書く。炎の意味の漢語的表現。火焔放射器、火焔瓶など。

夏下冬上

かかとうじょう

炭火を起こす際に、夏は下、冬は上に火種を置くと木炭が着火しやすいという言い伝え。
実際には炭火の温度は800〜1,200度にも達するため、夏冬のわずかな温度差の影響は少なく、その意味を感じることは難しいと思われる。何か特殊な条件の下でのことかもしれないし、違う意味があったのかもしれない。
ただ、季節でなく、燃焼器具や火種の種類など条件により、火種の上下で着火速度が異なることは事実。七輪に備長炭を継ぎ足す時は、火種を上にして、新しい備長炭を埋め込む方が速く着火することも多く、必ずしも火種は下という思い込みは禁物。

篝火 ※

かがりび

鉄製のかごの中に松材を盛って燃やす火。夜中の警護、照明、または漁猟の際などに用いる。かがり。

鍵主工業

かぎぬしこうぎょう

石川県珠洲市にあるバーベキューコンロや七輪などの製造メーカー。

風穴

かざあな

七輪など焜炉の下部にある空気取り入れ口。戸口。

火食

かしょく

煮たり焼いたりして食べること。

堅炭

かたずみ

樫や楢を原木とする堅い火持ちのよい炭のこと。白炭(備長炭など)のこと。黒炭に比べて堅い炭。

火斗 ※

かと

火を運ぶ器(うつわ)。十能。せんば。火熨斗(ひのし)のこと。

火度 ※

かど

陶磁器などを焼く窯(かま)の温度。

火灯・瓦灯 ※

かとう

灯火をともす陶製の道具。方形で上がせまく下が広がっている。

火熱 ※

かねつ

火の熱さ。火の勢力。

金火鉢

かねひばち

唐金(からかね)とよばれる黄銅製。仏具の線香立てを大きくしたような形の火鉢。

かま

ご飯を炊いたり、湯を沸かす金属製の器。

かまど

釜をかけるところ。くど。へっつい。

画用木炭

がようもくたん

デッサン用の木炭。原木にヤナギやカンバを使う。

火炉

かろ

燃料をたく所。

関西長火鉢

かんさいながひばち

木製で引き出しや湯のみ入れ、木炭入れなどが付いた家具調の火鉢。四方に小皿などが置ける張りのついたもの。関東長火鉢にはこの張りがない。

かんてき

かんてき

関西方言で七輪のことを言う。使用エリアは不詳。今でも関西のお年寄りは「かんてき」と言う。
語源はたちまち炭火がおこるから「癇癖:かんぺき」(かんしゃくを起こしやすい性質の意)がなまったといわれている。

かんてきおやじ

かんてきおやじ

七輪でおこす炭火のように、すぐオコル親父のこと。

かんてき上戸

かんてきじょうこ

かんてき(七輪)のように火が起こりやすいことにかけて、酔うと怒りっぽい人のこと。

かんてき長屋

かんてきながや

食事時になると軒先で一斉にかんてき(七輪)が使われた長屋の風情。

カンテラ ※

かんてら

(ラテンcandelaまたはオランダkandelaarから)灯火具の一種。江戸時代に用いたものは金属製または陶製。現在では、銅またはブリキ製の、綿糸を芯(しん)として火をともす携帯用石油灯をいう。

関東長火鉢

かんとうながひばち

木製で引き出しや湯のみ入れ、木炭入れなどが付いた家具調の火鉢。四方に小皿などが置ける張りのついたものは関西長火鉢。

菊炭

きくずみ

茶の湯に用いる木炭でその切り口が菊の花のように見える。大阪府の池田炭、千葉県の佐倉炭が有名。

紀州備長炭

きしゅうびんちょうたん

ウバメガシまたはアラカシを原木とする紀伊半島(主に和歌山県)の白炭。厳密には原木の種類を問わず、紀州備長炭特有の窯・製炭方法を用いて、紀伊半島で製炭されたものを指す。
特殊な木炭を除き、いわゆる燃料用として使われる木炭として世界最高品質、最高価格とされる。同じ国産備長炭でも、土佐備長炭、日向備長炭などと比べてもブランド力もあり高価である。火力(赤外線量)、火持ちのよさなど、一般的な炭火料理において最高の木炭とされるが、あまりに高価格なので「紀州備長炭」という銘柄にこだわる一部の料亭やその他、主に客単価の高い飲食店でのみ使われている。
何故、料理人は備長炭を使うのか?

紀州田辺(現在の和歌山県田辺市)の炭問屋、備中屋長左衛門が普及させたのでその名の一部をとって備長炭という。
紀州備長炭は徳川御三家である紀州藩の財源の一つとなっており、他藩での生産を許さず独占するため、生産方法は門外不出とされていた。現在では、生産方法が多少異なるものの、四国(土佐備長炭)や宮崎(日向備長炭)や中国など海外にまでその生産方法が伝授され広がっている。
ウバメガシを原木とする紀州備長炭が代表格で、市場の95%以上を占める。そのため、販売業者においても紀州備長炭=ウバメガシと思われがちだが、実際にはウバメガシとアラカシの2種類が流通している。炭問屋さんによっては流通量の少ないアラカシを扱わないところもあるので誤解されやすい。生産者や炭問屋さんなど関係筋では、ウバメガシとアラカシを区別するため、ウバメガシを「馬目:ばめ」、アラカシを「カシ」と表記して区別している。
ウバメガシの方が若干硬度が高く比重が大きく高火力で水に沈む。細長いものを叩くとキーンという金属音を奏でる。アラカシはやや比重が小さく、やや穏やかな燃焼でその分、長時間燃焼し水に浮く。囲炉裏や火鉢での使用では長時間燃焼するアラカシを好む人も多いが大きな差があるわけではなく、比重差も10%ほど。
アラカシはウバメガシに比べ、製炭が難しい上に2、3日も余分に時間がかかり、生産効率が悪いためどうしても生産量が少なく、常に品不足である。またウバメガシと異なり春先は原木の水分が多く製炭できない。
生産(製炭)には高度な技術となによりも大変な労力がかかり、若い担い手が年々減少し生産者の高齢化が進んでいる。原木は20〜30年で再生されることもあり、行き過ぎた伐採をしないかぎり安定供給できるが、高齢化は深刻化しており、生産量が減少傾向にある。また中国からの安価な輸入備長炭が輸入規制により減少していることもあり、価格は上昇傾向にある。(2011年現在)

木灰

きばい

木灰(もくはい)のこと。
木を燃やしてできた灰。草木の灰、藁灰などと異なる。
きばい、もっかい、とも言う。

切炭

きりずみ

長さ6cmに切りそろえた木炭。

切り出し

きりだし

珪藻土(岩)の塊を切り出してきて、そのまま削って焼き上げたもの。七輪など焜炉の他に耐火・断熱ブロックなどもある。
現在では石川県珠洲市(能登半島の先端)にある3軒の工場(能登燃焼器工業:七輪本舗の七輪を製造、丸和工業:脇田さんの七輪、能登ダイヤ工業)のみで製造されている。

切火

きりび

火打ち石で取った火。

キンカ

きんか

大手コンロメーカーの社名。

竈突・竈 ※

くど

かまど。へっつい。いろり。炉。かまどの後方につけた煙出しの穴。

くぬぎ(櫟)炭

くぬぎたん

クヌギを原木とし、火保ちがよく、見た目にも美しい日本を代表する黒炭。クヌギは火保ちがよいので薪としての価値も高い。

くべる

くべる

火に入れて燃やすこと。

くりぬき火鉢

くりぬきひばち

丸太をくり抜いてつくった火鉢。

黒炭

くろずみ

こくたんのこと。「こくたん」「くろずみ」どちらとも読む。
製炭の最終工程で窯の口を完全に密閉して消火(窯内消火)させた木炭。窯が冷えてから木炭を取り出す。黒炭の定義は炭化温度が400〜700度で窯内消火したもの。
岩手県のナラ炭、佐倉炭(千県佐倉市、現在の製炭は茨城県・栃木県)、伊予切炭(愛媛県)が代表的。

珪藻土

けいそうど

植物性のプランクトン(珪藻:単細胞の藻類)が約800万年前に隆盛し、その死骸が海底や湖底に堆積し化石化してできた土。石川県能登半島で多く切り出され七輪や断熱壁材などに使われている。
ニトログリセリンを珪藻土にしみ込ませてダイナマイトの火薬が作られる。

消し粉

けしこ

製炭工程において火の点いた白炭(備長炭など)を窯外で消す時に用いる、灰と土の混合した粉で水をうち湿らせて使う。もともと土のため、使うごとに灰の割合が高くなる。この粉が木炭表面に付着し白炭っぽく見えることから白炭という。。火鉢の炭火を消すための消し灰として使われることもある。素灰(すばい)とも言う

消し炭

けしずみ

火の消えた炭。火がつきやすく、炭火をおこす時の火種として使いやすい。捨てずに再利用しましょう!!

消し壺

けしつぼ

炭火や燃えている薪などを入れて蓋で密閉させて消火させるための器。金属製、陶器製がある。火消し壺ともいう。

消し灰

けしばい

火鉢の炭火を消すための灰。土を混ぜた灰や比重の大きい木灰を炭火に被せて消火させる。

下衆板

げすいた

関東長火鉢の上面にある湯のみなどを入れる部分のふた板のこと。もと暖かく猫が昼寝をすることから猫板といい、猫のように一日中ぶらぶらして役立たずの人を「下衆:げす」ということから、げす板と言われる。猫板。

けむ

けむりのこと。

煙出し

けむだし

煙を出すために屋根などに空けられた窓。煙突。

けむり

ものが燃焼する時に立ちのぼる気体。けぶりともいう。
煙の立つ炭は硫黄などを多く含み炭化純度が低い。異臭が食材に付くので焼き物料理には向かない。

煙の色

けむりのいろ

煙の色は燃焼するものや燃焼温度により、白・青・黒・黄など様々な色に変化する。炭焼きさんはこの「煙の色と臭い」で炭を焼く。

研磨炭

けんまたん

漆器の研ぎ出しに使用するホオやアブラギを原木とする木炭。

高級備長炭

こうきゅうびんちょうたん

ほぼ間違いなく中国産などの輸入備長炭のこと。国産の備長炭と比較すると安価だが炭質が劣り、爆跳(ばくちょう)も多い。最高級備長炭、特選備長炭などと表現されることもある。「高級備長炭」と記載しても「高級」の定義はなく、備長炭の定義に則する限り違法ではないので、買い手が注意して区別する必要がある。
国産備長炭は紀州備長炭、日向備長炭、土佐備長炭など必ず「産地表記」があるので簡単に区別できる。

コークス

こーくす

石炭を蒸し焼きにしたもの。無煙で火力が強く木炭より燃焼温度が高い。臭いが強いので炭火料理には向かない。

黒炭

こくたん

くろずみのこと。「こくたん」「くろずみ」どちらとも読む。

火箸・火匙・火筋 ※

こじ

炉に香をつぐのに用いる、木製の柄のあるひばし。また、禅家で単にひばしをいう。

五徳

ごとく

火鉢の灰に差し込み、やかんなどをかける鉄製(陶器製)の台。

小丸

こまる

紀州備長炭のうち、ウバメガシを原木とする木炭の種目の一つ。丸物の一種目で太い順に、中丸→上小丸→小丸→細丸→乙細丸となる

焜炉

こんろ

持ち運べる小さなかまど。七輪もその一種(他に電気焜炉、練炭焜炉、ガス焜炉、石油焜炉など)。七輪そのものを焜炉という地方もある。

細丸

さいまる

紀州備長炭のうち、ウバメガシを原木とする木炭の種目の一つ。丸物の一種目で太い順に、中丸→上小丸→小丸→細丸→乙細丸となる。

さな 

さな

七輪やコンロなどの燃焼器の木炭の受け皿として、空気道を確保する穴のあいた皿。金属製、鋳物、陶器製がある。
火皿。ロストルともいうことがある。

三徳

さんとく

五徳のこと。五徳の足が一般的に三本であるためと思われる。

地火炉 ※

じかろ

泥をぬり固めて作った炉。いろり。主として料理用のものをさすかといわれる。地炉。

直燗

じきかん

酒燗器を直火にかけて、酒燗をすること。

自在鉤 ※

じざいかぎ

いろりやかまどの上につるし、それにかけた鍋、釜、鉄びんなどの高さを自由に上げ下げできるようにした鉤。じざい。
明治時代、石油ランプをつった鉤。

紙燭・脂燭

しそく ししょく

紙や布を細く巻いてよった上に蝋を塗った照明具。ときに、芯(しん)に細い松の割り木を入れた。ししょく。

七輪 

しちりん

1)七厘とも書く。土製の軽便な木炭焜炉で、さな(火皿)があり横に風口がある。
語源は炭価わずか七厘で足りるからという説が有力だが、「さな」に7つの穴(輪)があるからなど諸説あり、はっきりしたことは不明。元禄期1688〜1704年の小説にその名があるらしいが、明治以降に囲炉裏やかまどの焚き火の生活が困難になり、木炭の普及と共に一般家庭に普及した。
七輪本舗では少量の木炭で、高い燃効率を発揮させることのできる調理用焜炉と定義している。
2)炭火焼き料理店の名称。炭火焼肉「七輪」。

●能登の切り出し七輪は、江戸時代初期1615年頃から、珪藻土をかまどや焜炉に利用したのが始まりと言われています。

七輪陶芸

しちりんとうげい

七輪を窯の代わりに使う陶芸。ベランダや軒先で手軽に楽しめる。

しば

雑木の細い枝でたきぎに使うもの。お爺さんは山へ芝刈りに・・・の芝です。

地火炉 ※

じびろ

じかろ(地火炉)。

渋うちわ

しぶうちわ

防腐剤として効果のある渋柿の汁(柿渋)を塗った赤茶色のうちわ。竹骨に網入りで非常に丈夫に作られている。火を起こすための専用うちわとして広く用いられていた。昭和20年代まではこれを作る職人さんが多数おり、現在販売されている渋うちわより、強度のある上質なものが多数あったらしい。

十能 ※

じゅうのう

炭火を盛って運ぶ器。金属製の容器に木の柄を付けたもの。(「五徳」に対していった語とも、多くの効能があるところからともいう)

酒燗器

しゅかんき

酒を暖める(燗にする)ための容器、器具。電熱、ガス器具。

シュラスコ

しゅらすこ

葡 churrasco
串に刺して炭火で焼いた肉を、客の好みに応じてウエイターが切ってくれるブラジルの肉料理。

上小丸

じょうこまる

紀州備長炭のうち、ウバメガシを原木とする木炭の種目の一つ。丸物の一種目で太い順に、中丸→上小丸→小丸→細丸→乙細丸となる。

しょく

ともしび。

燭台 ※

しょくだい

蝋燭(ろうそく)を立てて火をともす台。蝋燭立て。蝋燭台。そくだい。

燭炭 ※

しょくたん

粘結性を有し、乾留すれば四〇〜六〇パーセントの揮発物が得られる瀝青炭。

白炭

しろずみ 

はくたんのこと。「しろずみ」「はくたん」どちらとも読む。
製炭の最終工程で窯の口を開けて、木炭を激しく燃焼(精錬:ねらし)させて窯の外で消し粉により消火(窯外消火)させた炭。備長炭が代表的だが備長炭以外の白炭もある。消し粉が付着して白っぽいため白炭という。
白炭の定義は炭化温度が800度以上で窯外消火したもの。備長炭の定義とは異なる。
秋田、山形、和歌山(紀州)、島根、高知(土佐)、宮崎(日向)での製炭が多い。

真鍮バンド

しんちゅうばんど

七輪などを補強・装飾するために巻かれた真鍮の帯。新品は金色に輝くが手あかがつくとすぐに錆びてしまう。

すぅ〜

七輪の「さな」のこと。

スパーク

すぱーく

火花。

素灰

すばい

製炭工程において火の点いた白炭(備長炭など)を窯外で消す時に用いる、灰と土の混合した粉で水をうち湿らせて使う。もともと土のため、使うごとに灰の割合が高くなる。この粉が木炭表面に付着し白炭っぽく見えることから白炭という。消し粉。火鉢の炭火を消すための消し灰として使われることもある。

すみ

木炭。木材が焼けて黒くなったもの。肉や魚などが焼けすぎたものを炭になったともいう。

炭入れ

すみいれ

炭を小出しにして入れておく容器。木や竹で作る。炭取・炭斗。

炭籠 ※

すみかご

炭を小出しにしていれておく籠。室内などで用いる。炭入れ。炭取り。

炭頭 ※

すみがしら

上質の炭。また、一俵の中で、形の大きい炭。よく焼けきれていなくてけぶる炭。いぶり炭。

炭木 ※

すみぎ

焼いて炭にする木。また、木炭。

炭消し

すみけし

火消し壺のこと。

炭座 ※

すみざ

鎌倉時代の七座の一つ。炭を商った商人の特権的組合。炭の座。

炭壺

すみつぼ

火消し壺。

炭取瓢箪 ※

すみとり‐びょうたん

瓢箪の実の中をくりぬいて作った炭取。炭瓢(すみひさご)。

炭取瓢 ※

すみとり‐ふくべ

瓢箪の実の中をくりぬいて作った炭取。炭瓢(すみひさご)。炭取瓢箪(すみとり‐びょうたん)。

炭箱

すみばこ

木炭の保管箱、運搬箱。

炭火

すみび

炭を燃焼させた火。いくらいじっていても飽きない。一般的に女性はその上の料理にのみ興味があるみたい。

炭瓢 ※

すみひさご

瓢箪の実の中をくりぬいて作った炭取。

炭俵

すみだわら

木炭を詰める俵。この俵(藁)を燃やして藁灰にすることも。

炭窯

すみがま

製炭するための窯。

炭かき

すみかき

炭をかきよせるための金属の器具。

炭手前

すみてまえ

茶の湯での炭の扱い、作法。

炭取・炭斗 ※

すみとり

炭を小出しにして入れておく容器。木や竹で作る。炭入れ。

炭火焼き

すみびやき

炭火で焼いた食材のこと。

炭屋 ※

すみや

炭を商う家。また、それをする人。

炭焼き

すみやき

製炭(木炭を作る)のこと。木炭を作る人のこと(炭焼きさん)。

炭焼衣

すみやき‐ごろも

炭を焼く人の着る衣服。また、着なれ、よごれて黒くなった着物。

正角七輪

せいかくしちりん

上から見て正方形の七輪

精錬

せいれん

ねらしのこと。木炭の窯だし直前に窯口を開けて空気を送り込み、木炭を激しく燃焼させ原木のもつ余分な成分を取り除き炭化純度を高めること。これにより燃焼させても無臭の硬質な白炭となる。また、備長炭はこの時に樹皮を燃焼させて灰とし、木炭には残さない。
一般的には鉱石などから混じり物を取り除き純度を高めること。精煉とも書く。

瀬戸火鉢

せとひばち

瀬戸物でできた火鉢。

製炭

せいたん

木炭を製造すること。

粗朶

そだ

切り取った木の枝で、たきぎなどに使うもの。

太鼓鋲

たいこびょう

七輪の底に足として通常3つ、網がのる部分に通常3つ打ち付けられた半円球の鋲(びょう)。真鍮、または鉄に黒塗装が一般的。

台十能

だいじゅうのう

炭火を運ぶための器(十能:じゅうのう)の底部に足(板)を取り付け、床や卓上に置ける工夫をしたもの。台十。台付炭十能。

大成コンロ

たいせいこんろ

大成はメーカーの名。

台付炭十能

だいつきすみじゅうのう

台十能(だいじゅうのう)、台十のこと。

松明

たいまつ

「たきまつ」の変化。
松の脂が多い部分、または竹や葦などを束ね、火を点じて照明に用いたもの。うちまつ。しょうめい。続松(ついまつ)。

ダイヤ工業

だいやこうぎょう

石川県珠洲市にある耐火ブロックや七輪などの珪藻土製品メーカー。日本に3軒しかない切り出し製品メーカーの1つ。

太陽炭

たいようたん

ちくわのように中央に穴のあいたおが炭の商品名。インドネシアで大量に廃棄されるおがくずで作られる。エコマーク認定で環境に優しく、炭化温度が1000度以上の上質のおが炭。炭焼き料理店での使用が多いようです。森林破壊により産み出された輸入備長炭をご使用の料理店さんは是非ご検討を!!

焚きおとし

たきおとし

薪を燃やしたあとの炭。熾き。

たきぎ

燃料にするための枝や割った木のこと。まきとも読む。

焚き口

たきぐち

かまどや風呂等の、そこから燃料を入れて燃やす所。

焚き付け

たきつけ

薪や炭などの燃料に火を移すための最初に燃やす紙や小枝。

焚き付ける

たきつける

燃やすための火をつけること。

焚く

たく

燃料を燃やすこと。香に火をつけること。

竹篭火鉢

たけかごひばち

竹で編まれた火鉢。内側に銅板でできた箱(おとし)を入れて使う。

竹炭

たけずみ

一般的には「ちくたん」といいますが「たけずみ」でも間違いではないと思います。

立ち消え

たちぎえ

一旦は燃焼していた木炭や薪が途中で消えてしまうこと。一般に立ち消えする木炭は程度のよくない炭とされるが、鍛冶屋さんなど用途によっては無駄に燃焼しないため好まれることもある。

炭団

たどん

炭の粉末を丸く練り固めて乾燥させたもの。昔は家庭の炭箱の底にたまった粉炭を布海苔で丸く堅め、天日干しで乾燥させ、こたつの燃料などとして使用した。

手火 ※

たひ

手に持つ、照明用の火。たいまつの類。

だるま火消し

だるまひけし

だるま形の消し壺。

炭材

たんざい

炭のもととなる材料。原木。

たんぽ

たんぽ

酒を暖める(燗にする)ための金属製の容器。現在では熱湯に浸けて暖めるのが主流だが、昔は炭火に直接突っ込んで使用していたよう。

近火

ちかび

食材などに火を近づけた状態。近火←→遠火。

竹酢液

ちくさくえき

竹材を乾溜させて取り出す酢酸。木酢液の竹バージョン。

竹炭

ちくたん

竹の炭。主にモウソウ竹。形が美しく室内での脱臭を目的とした置物に向く。燃料としては着火しやすく表面積が広いため火力があるが、火持ちは悪い。着火炭として使用すると便利。

着火

ちゃっか

物質に火を着けること。着くこと。引火と発火がある。

着火剤

ちゃっかざい

炭を着火させるために作られた火種となる燃料。石油、ろう、火薬類など燃焼しやすいものをおがくずや繊維、練炭などに不着させたものなど他品種におよぶ。

着火点

ちゃっかてん

空気中で物質に熱を加えるとき、燃え始める最低温度。

茶の湯炭

ちゃのゆたん

茶の湯で湯を沸かすために製炭された上質のクヌギ炭。規格が厳密で見た目の美しさも重視される高級炭。池田炭が有名。

長角七輪

ちょうかくしちりん

上から見て長方形の七輪。

提灯 ※

ちょうちん

灯火具の一種。中に蝋燭(ろうそく)をともすのが特色で、初めは木わくに紙を張ってぶらさげる箱提灯のようなもので、次いで籠(かご)に紙を張った携行できる籠提灯となり、天正・文禄の頃に折りたたみできるものとなった。

ちろり

ちろり

酒を暖める(燗にする)ための金属製の容器。現在では熱湯に浸けて暖めるのが主流だが、昔は炭火に直接突っ込んで使用していたよう。

続松

ついまつ

松明(たいまつ)のこと。

つる

つる

七輪などにつけられた針金の取っ手。

強火の遠火

つよびのとおび

遠火の強火に同じ。どちらが正しいのか不明。
☆誰か教えて!

手燭 ※

てしょく

燭台に柄をつけて持ち歩きに便利にした灯火器。手灯台。てとぼし。てそく。

鉄灸

てっきゅう

太い針金を格子状にして火にかけ、魚などを炭火焼きにするためのもの。鉄弓とも書く。鉄橋(てっきょう)とも言う。

鉄瓶

てつびん

飲むための湯を沸かす鉄製の湯沸かし。火鉢で使用するものは南部鉄瓶が有名。

電磁波

でんじは

木炭を燃焼させると電磁波の一種である赤外線が大量に発生します。炭火は食材の内部まで火が通るのはこの電磁波のおかげのようです。
電磁波の発生源を木炭で覆いつくせば電磁波の遮断効果があるようで、金属板に代わる軽量な素材として注目を浴びています。
パソコンの横に木炭を置くと電磁波の防止になるというのは木炭販売業者の生み出したウソ。買わされぬようご注意を!!

銅壺

どうこ

銅製の器物。かまどの側壁に塗りこんだり、火鉢に仕込んだりする湯わかし。転じて、金属製の入れ物。

灯籠・灯楼 ※

とうろう

戸外に設け、その照明とする灯火用具。軒に釣るものと、台にすえるものとがあり、金属・石・木・竹などで火舎(ほや)や台を作る。石灯籠・金灯籠・木灯籠、形状により春日灯籠・雪見灯籠など種類が多い。とうろ。

遠火

とおび

食材などから火を遠ざけた状態。遠火←→近火。

遠火の強火

とおびのつよび

炭火料理で一般的に理想とされる炭火の状態。炭火に食材を近づけると強火にはなるが炎があたり焼きむらができる。これを防ぐため大量の炭を燃焼させ遠火でも強火の状態を作り出すこと。家庭では困難(贅沢)な炭火の状態です。
「強火の遠火」との表現も多く、どちらが正しいか不明。
☆誰か教えて!

特選備長炭

とくせんびんちょうたん

高級備長炭に同じ。外国産の輸入備長炭のこと。

戸口

とぐち

七輪など焜炉の下部にある空気取り入れ口。風穴。

土佐備長炭

とさびんちょうたん

紀州備長炭と同じウバメガシを原木とする白炭。高知県室戸岬周辺で作られ、明治の終わりに紀州南部川から製法を伝えた。
紀州は立てて原木をいれるが土佐は横向けに原木を入れ、大きい窯で一度にたくさん製炭される。

とろ火

とろび

火力の弱い火。とろ火→中火→強火。

中ご

なかご

内外で二重構造となった焜炉(三河焜炉など)の内側の筒。

長炭

ながずみ

長さ31〜32cmに切りそろえた木炭。

長火鉢

ながひばち

時代劇によく登場する、キセルをかんかんとやってるあれです。木製の長方体で、引き出しがついています。四方に小皿などが置ける程度の張りのあるものが関西長火鉢。ないものが関東長火鉢と言われます。

二度焼きの炭

にどやきのすみ

千利休が茶の湯で使用する炭がパチパチ爆ぜるのをさけるため、再燃焼させ白炭化させた茶の湯炭のこと。「利休の二度焼き」ともいう。

庭火 ※

にわび

庭でたく火。特に宮中で、神楽を奏するとき、照明のためにたく篝火(かがりび)。
土間に設けた庭囲炉裏の火。庭かまどの火。

庭火の神 ※

にわびのかみ

内庭でたくかまどの火をつかさどる神。

猫板

ねこいた

関東長火鉢の上面にある湯のみなどを入れる部分のふた板のこと。暖かく猫が昼寝をすることから猫板という。
また、猫のように一日中ぶらぶらして役立たずの人を「下衆:げす」ということから、げす板とも言われる。

錬らし

ねらし

精錬(せいれん)のこと。

練り物

ねりもの

珪藻土(岩)を粉砕し(粘土やおがくずなどを混ぜることも)て練り上げ、金型でプレス成型し、焼き上げた七輪など。七輪など焜炉の他に耐火・断熱ブロックなどもある。

能登燃焼器工業

のとねんしょうきこうぎょう

「七輪本舗」製品の製造メーカー。
石川県珠洲市にある切り出し七輪などの珪藻土製品メーカー。日本に3軒しかない切り出し製品メーカーの1つ。

バーナー

ばーなー

ガスなどの燃料を燃やす器具。その噴出口のこと。
木炭や薪を着火させるために使う。ガス焜炉のことをバーナーということも。

バーベキュー

ばーべきゅー

日本では屋外での焼き料理(焼き肉)のこと。本来は丸焼きにするという意味で各国でスタイルが異なるが、いずれも男の料理・・らしい。略してBBQと書く。
barbecue、barbeque、BAR-B-Qとも書くらしい。
アメリカでは肉類をドラム缶的な専用の大きな容器で焼き上げる。薫製にちかいものもある。BBQ協会なるものがいくつもあり、高度な調理技術を競う各種大会が行われるほど。アメリカのHPを見ると日本ではお目にかかれない器具がいっぱい。昔はバファローもBBQでたくさん食べたんでしょうね・・・。

はい

木炭などに含まれる無機物が燃焼後に残ったもの。燃えずに、空気を通し、変わることなく、断熱性が高く、炭を燃やすと勝手に増えて、炭火を長時間維持したり消火することもできる。また、掛け具合により火加減を調節できる。陶器の釉薬や野菜のあく抜きにも使える魔術師のような優れ物です。
☆灰の種類について誰か教えて!

灰占 ※

はいうらない

埋火(うずみび)や火桶などの灰をかいて吉凶を占うこと。また、その占い。

灰かき

はいかき

火鉢の灰をならす道具(灰ならし)。かまどやストーブの炭などを掻き出す道具。火事の焼け跡の灰を片づけること、片づける人。

灰神楽

はいかぐら

囲炉裏や火鉢の炭火に、鉄瓶や鍋から吹きこぼれた湯がかかった時におこる小さな水蒸気爆発。ブワーッ!と音とともに一気に湯気と灰が立ち上る。灰神楽が立つと部屋中に灰が舞う。
神楽は一瞬にして現れ消えることから、火の神様の出現(怒り?)を例えてのことか?と想像できます。

灰ならし

はいならし

火鉢の灰の表面を整える金属製の小さなへら(スコップ)のようなもの。

白炭

はくたん

しろずみのこと。「しろずみ」「はくたん」どちらとも読む。

爆跳

ばくちょう

木炭の着火時に木炭に含まれるガスや水分が加熱により膨張して逃げ場を失い、木炭が勢いよく爆ぜる(はぜる)こと。外国産の備長炭など炭化純度が低く、木炭ガスを多く含むものは爆跳しやすい。

箱火鉢

はこひばち

木製で箱形に作った火鉢。内側の灰が入る部分は銅製。

走る

はしる

木炭が爆ぜること。爆跳(ばくちょう)すること。業界用語。

発火

はっか

物質が燃えだすこと。
火種がない状態で物質が加熱分解されて火が着くこと。(注:引火とは違います。)
鉄砲に実弾を入れずに火薬だけを詰めて撃つこと。

発火点

はっかてん

火炎やスパークなど火種がない状態で物質が加熱分解されて火が着く最低温度。

鳩徳利

はとどくり

鳩(はと)がうずくまったような形状の陶器の徳利。酒燗器。囲炉裏や火鉢の灰に埋めて酒を暖めた。

馬目

ばめ

紀州備長炭の原木、馬目樫(姥目樫、ウバメガシ)のこと。業界用語。

半丸

はんまる

紀州備長炭のうち、ウバメガシを原木とする木炭の種目の一つ。半丸と丸物に大別される。太い原木を縦方向に1/2か1/4に割って製炭したもの。丸物には不要な割るという労力を要する木炭。

長時間の観賞に堪えうる不思議なもの。

火相 ※

ひあい

火のぐあい。火のもと。

火足・火脚

ひあし

火の移る速度

火遊び

ひあそび

子供→火をおもちゃにして遊ぶこと。
大人→その場限りの情事。

火炙

ひあぶり

火であぶること。

火天

ひあま

炉の上に天井からつるした棚。火棚。天皿(あまざら)。火高。

火網

ひあみ

七輪やコンロなどの燃焼器の木炭の受け台として、空気道を確保するための金網。

火活・火埋 ※

ひいけ

炭火を、消えないように灰の中に埋めておくこと。埋火(うずみび)をすること。また、そのもの。とね。

火弄 ※

ひいじり

火をもてあそぶこと。子どもが火をいたずらすること。火あそび。

BBQ

びーびーきゅー

BARBECUEの略語。BAR-B-Qとも書く。

火色

ひいろ

火、炎の色。

火打石・燧石 ※

ひうちいし

火打金と打ち合わせて、火を打ち出すのに用いる石。多くは白色で青みを帯びた石英を用いた。

火打替 ※

ひうちかえ

大晦日に、炉の火種を新しくすること。
死や出産の忌みなどのとき、その穢(けが)れを祓うため、炉の火を新しくすること。

火打金・燧金・燧鉄 ※

ひうちがね

火打石と打ち合わせて、火を出すのに用いる鉄片。火打鎌。

火打鎌 ※

ひうちがま

(古くは、鎌の破片などを用いたところから)火打金のこと。主に、関東地方で用いた語。

火打道具・燧道具 ※

ひうちどうぐ

火打石、火打金、火口(ほくち)など、火打ちに用いる道具。

火打箱・燧箱

ひうちばこ

火打道具を入れる箱。

火打袋・燧袋 ※

ひうちぶくろ

火打道具を入れて携帯する小さな袋。軍陣や旅行などに携行した。

火移 ※

ひうつり

火が燃え移ること。

火映・灯映 ※

ひうつり

灯火の光が物に映ずること。火影が物にうつること。

火起し(熾し)

ひおこし

炭や薪などを着火させること。起こすは「熾す」とも書く。

火起し器

ひおこしき

一般的には柄のついた小さな鍋のような容器で底が格子の鋳物で、中に木炭を入れてガス火にかけて着火させる。最近ではアウトドア用の円筒形のもので新聞紙などで着火させるタイプもある。

火桶

ひおけ

木製の丸い火鉢。

火掻き棒

ひかきぼう

ストーブやかまどの炭などを掻き出す道具。

火影 ※

ひかげ

火のひかり。あかし。ほかげ。

火口

ひぐち

ほぐちのこと。

火消し壺

ひけしつぼ

消し壺のこと。

火格子

ひごうし

七輪やコンロなどの燃焼器の木炭の受け台として、空気道を確保するための金属製の格子。火網。

火皿

ひざら

七輪やコンロなどの燃焼器の木炭の受け皿として、空気道を確保する穴のあいた皿。金属製、鋳物、陶器製がある。
さな。ロストルともいうことがある。

火焼・火焚・火炬 ※

ひたき

火をたくこと。火をたく所。囲炉裏。

火だこ

ひだこ

炭火などにあたりすぎて、皮膚にできる暗紅色のまだら。

火棚

ひだな

囲炉裏などの炉の上に天井からつるした棚。薪を置いておくと乾燥して燃えやすくなる。炭を焼く窯の上部にも付けられ、乾燥薪をつくる。
灯明を置く棚。

火種

ひだね

次に火をつけるときまで消さずに残しておく火。

火種コンロ

ひだねこんろ

火起しコンロとも言う。
木炭を着火させ、炭火をキープしておくための専用のコンロ。主に業務用として炭火焼肉店・焼き鳥店の店裏などで使われる。
来店客があるとこの火種コンロから炭火を取り出し、余った炭火を戻す。炭火を無駄に燃やすことなくキープできる。

火付き

ひつき

火のつき具合。火もちがよく大きな炭ほど火は付きにくい。

火造 ※

ひづくり

鉄などを加熱して可塑性を持たせ、圧力を加えて所要の形に仕上げること。また、その作業。鍛造。

火造機械 ※

ひづくり‐きかい

鍛冶(たんや)用の機械。

ひで

ひで

松の木の根、幹の脂の多い部分を細かく割ったもの。火を点じて灯火とするもの。

ひでばち

ひでばち

主に松の木の根、幹の脂の多い部分を細かく割ったヒデを燃やす灯火器。

火床

ひどこ

ストーブや風呂のかまで薪などを燃やす「さな:金属の格子」のこと。

火取り

ひどり

火を入れて他に移す道具。

火取る

ひどる

食べ物を火であぶること。雅語的表現。

火の車

ひのくるま

炭火などで遊んでいる場合でない経済状態のこと。

火の気

ひのけ

火の暖かみがあること。気配があること。

火の粉

ひのこ

粉のように飛び散る細かい火。

火のし

ひのし

金属製の器具で中に炭火を入れて布地のしわを伸ばしたり、折り目をつけるもの。炭火のアイロン。

火の手

ひのて

(火事の)火の勢い。状態。火の手があがる→火事になること。

火の番

ひのばん

火災の予防。火災の発見のための見張り。
(炭焼きの口火の)火力調整をすること。

火の見櫓

ひのみやぐら

速く消火するために火災を発見し、方向や距離を見極めるための櫓。塔。

火の元

ひのもと

火災の原因になったもの。☆七輪や火鉢が火の元にならないよう祈ります!
火のある場所

火の用心 ※

ひのようじん

火元を注意すること。火災を起こさないように気をつけること。また、夜番が呼び歩いた語。

火箱 ※

ひばこ

炉の底にする箱。行火(あんか)。足あぶり。

火ばさみ

ひばさみ

炭火などを掴む金物。トング。

火箸

ひばし

炭火をはさむための金属製の箸。火鉢に用いることが多い。

火鉢

ひばち

炭火を用いて暖をとる器。七輪など焜炉との決定的な違いは「灰という魔術師」を使うことと、うちわで扇ぐと大変なことになること。餅も焼ける。

火鉢酒 ※

ひばちざけ

火鉢を囲んで酒を飲むこと。

火花

ひばな

石や金属が激しくぶつかった時に出る火の光。放電するときに電極からでる火の光。スパーク。

火場焼き

ひばやき

漁師やあまさんが暖をとるための焚き火(火場)で海の幸などを焼くこと。

火櫃 ※

ひびつ

炭火を入れる木製の角火鉢。

火袋 ※

ひぶくろ

灯籠(とうろう)などの火をともすところ。また、灯火などが消えないように囲う覆い。
暖炉(だんろ)の薪炭をたくところ。

火干・火乾

ひぼし

火にあぶってかわかすこと。また、そのもの。

火持・火保 ※

ひもち

一度つけた火が消えないでいること。また、その程度。「火もちの良い炭」

火元

ひもと

火を使用している場所。火事をだした家、場所。
事件や騒動の元。

火休 ※

ひやすめ

囲炉裏(いろり)の火種を翌朝まで消えないように保存すること。とね。

日向備長炭

ひゅうがびんちょうたん

原木をアラカシとする九州(宮崎)の白炭。

ひょっとこ

ひょっとこ

灰の入った火鉢で練炭(円筒形)を使う時に敷く、素焼きの灰皿形状の丸い台。通風器。
練炭をそのまま燃焼させると、やたらと燃え広がり短時間しか燃焼しないが、灰に埋めると長時間燃焼する。しかし、灰が空気を遮断してしまうと火力が弱くなりすぎるため、このひょっとこを用いて空気を通し火力調整を行う。
練炭を灰に埋める際、ひょっとこの上に練炭をのせて底に空間を作る。空気を送り込むためのパイプ状の空気穴が斜め上に伸びており、灰から潜望鏡のように突出させて使う。この空気穴のフタで空気量を調節し、火力をコントロールする。空気穴がひょっとこの口のように見えるためこの名が付いた。
火鉢で練炭を使わなくなったので、絶滅してしまった器具である。益子焼き「株式会社やまに大塚」さんのホームページ(やまに大塚の歴史)に、昔製造されていたひょっとこの写真がある。
3.11震災により、蔵にあった練炭火鉢を復活させる動きがあり、このひょっとこを探し求める人もいるのですが、残念ながら入手は困難。どこかの蔵に眠っている品くらいしかありません。

瓶台

びんだい

囲炉裏や火鉢の灰の上に置き、鉄瓶や鍋の台として使う。瓶台は囲炉裏本舗店主による命名。ワタシとは異なる。
詳しくはこちらへ

備長炭

びんちょうたん

備長炭の定義は、炭化温度が800〜1200度で、窯外消火したもの。原木はウバメガシまたはカシとし、硬度が15度以上のもの。外国製のものでも備長炭というので、購入時に誤解のなきようご注意を。
紀州田辺(現在の和歌山県田辺市)の炭問屋、備中屋長左衛門が普及させたのでその名の一部をとって備長という。

ふいご

火を起こすために手や足で動かして風を送る器具。吹子とも書く。

風鈴堂

ふうりんどう

七輪などを販売している会社。

竈 ※

へっつい

(「へつい」の変化)かまど。

火串

ほぐし

篝火(かがりび)などの灯火を固定させるための串。

火口

ほぐち

かまどや焜炉の火をつける口。ひぐちとも。

火窪

ほくぼ

炉。鍛冶の炉。

ほのお

炎が立つ炭は焼きむらができ、料理には向かない。硫黄などを多く含み炭化純度の低い炭は炎が立ちやすい。

火瓮

ほべ

火を焚いている瓮(かめ)。

ほりこ

ほりこ

竹火、竹あかり。よく枯らした竹を鎌の刃にあけた穴に通し、火を点けて照明としたもの。

まき

関東方言でたきぎのこと。たきぎとも読む。
☆関東方言かな?関西でも使います。

松炭

まつずみ

黒炭の中でも特に火力が強く、刀鍛冶などで使われる。

松灯蓋 ※

まつとうがい

灯火用に、松などを載せてたく台。金属や石で造った鉢、または、三股・四股になった木の枝などを用いる。

豆炭

まめたん

木炭や石炭の粉末を卵大の大きさに練り固めて乾燥させたもの。

豆備

まめびん

フィールド・ネットワーク(当サイト)による造語。商標出願中。紀州備長炭を小さくカットして家庭用七輪や火鉢で使用しやすくしたもの。一般的な業務用紀州備長炭は長さ20cm以上のものが規格品。

丸・丸物

まる まるもの

細い樹幹や枝を割らずにそのまま製炭したもの。→半丸

丸和工業

まるわこうぎょう

石川県珠洲市にある切り出し七輪などの珪藻土製品メーカー。日本に3軒しかない切り出し製品メーカーの1つ。

三河焜炉

みかわこんろ

直火に強く保温性に優れた三河土で作られた焜炉。珪藻土の「なかご」と三河土による「側」の二重構造になっている。三河の黒焜炉として有名で現在でも多く生産されている。

木酢液

もくさくえき

木材を乾溜させて取り出す酢酸。製炭時に窯の煙突内に外気により冷却された煙の成分を液体として付着させ、それを逆流させて集めたもの。200種類以上の成分で構成され、農業などの土壌改良や薫製風味などの食品添加物、最近では入浴剤、アトピーなどの皮膚炎や水虫の治療にも用いられる。

目皿

めざら

火皿、ロストルのこと。
ごみを除去する為に排水口に取り付けるメッシュ状の目皿と七輪内部の火皿が似ていることから、目皿と言われることがある。

木炭

もくたん

木材を蒸し焼きにした燃料。

木炭画

もくたんが

画用木炭で描くデッサン。

木炭ガス

もくたんがす

木炭の不完全燃焼により発生する一酸化炭素などの有毒ガス。

木炭紙

もくたんし

木炭でデッサンをするための真っ白でざらざらの紙。

木灰

もくはい

木を燃やしてできた灰。草木の灰、藁灰、もみがらの灰などと異なる。
囲炉裏や火鉢の灰として用い、ナラ、クヌギ、カシ、など堅木の灰が好まれる。
栃(とち)の実や山菜の灰汁抜き、こんにゃくの凝固、など食品にも用いられる。
木灰には原木の200倍ほどに濃縮されたセシウムが含まれ、3.11震災以後、東北方面の木灰から高濃度のセシウムが検出され、食品への利用が制限された。
もっかい、きばい、とも言う。

木灰

もっかい

木灰(もくはい)のこと。
木を燃やしてできた灰。草木の灰、藁灰などと異なる。
きばい、もくはい、とも言う。

籾殻灰

もみがらばい

玄米をとったあとの堅い殻(米の周りの殻)を燃焼させて灰にしたもの。グレー色で大変比重が小さくパサパサしている。空気をよく通し、保温性が高いので藁灰のように火鉢の炭火が少量でも消すことなく燃焼させ続けることができる。藁灰の黒色を嫌う場合に使用する。

輸入炭

ゆにゅうたん

中国、インドネシア、マレーシア、シンガポールなど14カ国もの木炭が輸入されている。備長炭、マングローブ炭、ヤシ殻活性炭など。森林破壊が大変な問題となっているが、安価なため多く消費される。中国では洪水などの災害をもたらし、ウバメガシなど広葉樹の伐採が厳しく制限された。

吉原五徳

よしわらごとく

長方形4本足で、上部の鉄瓶受けがスライドして左右に動かせる五徳。東京にあった遊郭「吉原」で流行ったことがその名の由来と思われる。

洋燈 

らんぷ

石油を用いた灯火具の一種。金属やガラスでできた石油容器に金属製の口金をつけ、綿糸の灯芯を挿入し、その周囲をガラスのほやで覆ったもの。卓上用や、つり下げて用いるものなど、用途によって種々の形がある。
電灯など、灯火の総称。小型の電球。

練炭

れんたん

木炭や石炭の粉末を練り固めたもの。豆炭やたどんの総称。一般的には円筒形状でレンコンのように穴のあいたものを指す。
戦後〜昭和30年代の暖房用燃料として穴あきの練炭と専用の練炭火鉢が広く普及したが、その後は石油やガスストーブに転換した。練炭はどこの家庭でも使われ、お米屋さんが配達してくれた。

練炭鋏

れんたんばさみ

円筒形状で穴あきの練炭(普及品)を補充のために、はさんで運ぶための専用ばさみ。練炭の穴に入れてはさめるようになっている。

練炭火鉢

れんたんひばち

練炭を燃料とする火鉢。一般的には円筒形状で穴あきの練炭に合わせた形状となっている。昭和30年代まではどこの家庭にもあるほど普及していた。

床を方形に切って火を燃やし、暖をとったり、ものを煮炊きしたりするところ。囲炉裏。火ばち。暖炉。ストーブ。香炉。溶鉱炉・窯(かまど)の類。

炉金

ろがね

囲炉裏や火鉢の灰の上に置く金属製の丸や角形の囲いで、炭火が散らばるのを防ぎ、熱の拡散や風を防ぐもの。
砂利と灰の仕切りにも用い、用途としては「内炉:うちろ」に近いが、多くのものは囲いが高く炭火を覆うような形状で底がない。五徳が一体となったものもある。

ロストル ※

ろすとる

(オランダrooster)かまどやこんろのすのこ。ストーブの底の方に敷く鉄製の格子。火格子。火皿やさなのこともいう。

炉端

ろばた

囲炉裏や暖炉の回り(座るところ)。

炉端焼き

ろばたやき

料理店が生みだした言葉? 炉端では焼けないし、炉端にいて炉で焼く・・・としか解釈できないので、「炉端の客の目前で焼く料理」ということにしておこう。電気やガス焜炉を使用する店が炭火焼きとはいえないので、この言葉を生みだしたのかも?
☆誰か教えて!

    

ワタシ

わたし

囲炉裏の灰の上に置く、太い針金で作った足つきの台。
主にダンゴや餅を焼くときに用いられる台で、火のそばに差し出せるよう持ち手がついている。

藁灰

わらばい

乾燥した稲(モミガラを除く)、藁を燃焼させ灰にしたもの。木灰にはありえない黒色で、非常に比重が小さく、藁の繊維質が残っている。空気をよく通し、保温性が高いので火鉢の炭火が少量でも消すことなく燃焼させ続けることができる。通常は木灰の上に載せ木炭をくるむように使用する。美観上、黒色を好んで使用されることもある。

 


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