◆震災・非常時に役立つ「七輪」について◆
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阪神・淡路大震災、東日本大震災を経て、
防災用として七輪を購入される方が多くなっています。
多くの被災者が木材を燃料として、料理をしたり、
暖をとっている光景をよく目にするためでしょうか。
しかし、非常時の調理器具として七輪より優先される道具も多くあり、
どのような時にどのような七輪が役立つのか? 本当に使えるのか?
できるだけリアルに考える必要があります。
どのような時、どのような七輪が使えるのか?
できるだけリアルに考えてみました。
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◆防災用七輪が役に立つ時◆
■電気・ガスが使えない!
電気もガスも使えない非常時の調理にまず役に立つのは、七輪でなく
カセットコンロやキャンプ用コンロです。
何といっても瞬間着火、瞬間消化でき、誰にでも使えます。
震災直後の混乱時に火起こしなどしていられないですし、少し落ち着くまでは危険です。
しかし、長期間となると、1日3食分の燃料消費量は半端なものではありません。
自分には少々カセットコンロ等の燃料の備蓄があったとしても
周囲の人たちの備蓄が無くなってしまうでしょう。
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まずはカセットコンロ。
しかし、長期戦では燃料が問題と・・・。
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そこで役立つのが木材と木炭です。震災では多くの場合、木材、廃材が大量に出ます。
大人数での調理となると、七輪でなく大きな竈(かまど)が必要ですが、
少人数の場合や、常に湯をキープしたい時など、七輪が活躍できる場も多いのです。
○被災生活も長期に及ぶとカセットガスボンベがなくなります。
大規模災害ではなかなか供給されません。
かといって、カセットガスや石油の大量備蓄は、
災害時に大変危険なものとなります。
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被災時には廃材が
燃料になることも・・・。
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■七輪は長期用防災グッズ
七輪は形状により木炭だけでなく木材も使えますので、長期に及ぶ被災生活で役に立ちます。
また、木炭は、カセットガスや石油のような危険物ではないので、
場所さえあれば大量に備蓄しやすいものです。
万一の火災の際でも、引火性や爆発性もありません。
※豆炭、練炭、着火用木炭はマッチ1本で簡単に着火てしまいます。
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○木炭は大量に備蓄しても
安全。
木炭は炭素ですから、
何十年でも保管できます。
燃焼性能も変わりません。
※臭気、湿気を吸うので
密閉保管してください。
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■「余暇」と「防災」2つの目的でご購入を
非常時に七輪が役立つからといって、
そのためだけに買っておくのはもったいないように思います。
普段から七輪で炭火料理をしていれば、いざという時にも手早く安全に使えます。
備蓄の木炭も普段から使っている方がよいのです。
やはり七輪は、普段も炭火焼きを楽しむ、かつ、非常時に役立つという
2つの目的をもって購入されることが望ましいと思います。
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◆どのような七輪がよい?◆
・・・非常時!七輪に求められる機能とは?
電気・ガスが使えない状況下で・・・
1. まずは 湯沸かし、煮炊き、を
最も必要なことは「湯沸し」と炊飯などの「炊く」という行為です。
しかし、現在販売されている七輪の多くは、グルメ思考が強く、
炭火「焼き」を楽しむ!という方向性になっているものが主流です。
炭火での焼き物は、その食材の多くが「生もの」であることから、
非常時の調理にはあまり必要とされないと思われます。
そのため、まずは湯沸かし・煮炊きを重視、次に焼き物という順位になります。
七輪は必ず焼き物もできますので、「焼く」ということはあまり考えなくてよいのです。
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2. 暖房
冬季であれば、できれば暖房機能がほしいところです。
ただ、地震の場合、余震の続く室内に火を持ち込むことは、かなり危険です。
また、室内を暖めるほどの火力としますと、換気に気をつけないと
「一酸化炭素中毒」の危険にさらされます。
一酸化炭素中毒は、煙突のない石油・ガスストーブなどでも起こりますが、
すぐに火を消すことのできない炭火は、火災の危険性も高まります。
そのため、七輪では、屋外で、火にあたって暖をとる、手先を暖める、
その程度の暖房と考える方がよいと思います。
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屋外の七輪で暖を!
常時、湯をキープできるのも
七輪の魅力
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■使用場所は
すぐに消すことのできない火を使うのですから、戸建て住宅なら庭先で、
マンションならベランダか屋上での使用が主になります。
余震の続く中、室内での使用は避けた方がよいです。
また、路上や公園などでの使用も考えられます。
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密閉空間での炭火の使用は厳禁
室内での一酸化炭素中毒による死亡事故が多数あります。
特に小さな部屋、車内では自殺行為となります。
室内では換気が必要です。
※石油ストーブ、ガスコンロなども同様に
密閉空間での使用は厳禁です。
★室内での「練炭」の使用は要注意です。
練炭は大量の一酸化炭素を長時間だします。
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3. 燃料
まずは備蓄のある限り木炭の使用が理想です。木材から薪を作るには体力が必要です。
木材と違い、高火力燃焼を続けるので、手間がかからず簡単、小さな七輪でも使えます。
木材と比べて抜群に性能のよい燃料ですから、やはりおすすめです。
木炭は、焼き物でなく煮炊き優先で、着火しやすい一般的な木炭「黒炭」がおすすめです。
もちろん、焼き物にかかせない備長炭も役に立ちますが(特に無臭なので室内で)、
慣れないと着火しにくく、保管が悪いとバンバンと爆ぜて危険なので、
非常時限定なら時にはおすすめできません。
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日本産 木炭(黒炭)
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上質で火持ちがよいです。
国産品は生産者名が入っています。
ホームセンターでも販売されています。
ナラ、カシ、クヌギなどの黒炭(切り炭)が一般的。
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BBQ用木炭(黒炭)
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マングローブなどの屋外用輸入木炭で、
ホームセンターで安価に販売されています。
火持ちは悪いですが、安価なので
薪の代わりに備蓄するならおすすめです。
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オガ炭
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一般的なオガ炭はすごく着火しにくいですが、
火持ちがよく安価なので、
上記の黒炭に足して使うのがおすすめ。
着火しにくいだけに安全で
大量備蓄にはおすすめの燃料です。
ホームセンターでも販売されています。
※着火剤だけでは着きにくいので、
燃えやすい木炭との併用を!
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豆炭(マメタン)
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豆炭は石炭などの粉を固めたもので、
マッチマメタンは薬剤が塗布してあり、
バーナーで簡単に着火します。
※大量保管は危険です
また、木炭の着火剤として
少量を混ぜて使うこともできます。
ホームセンターなどで販売されています。
※豆炭は燃焼中に触ると
粉々に崩れてしまうので、
扱いにくいのが難点です。
マッチで着火できない時は、
割り箸などを燃やします。
バーナーがあれば瞬時に着火します。
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■木炭の備蓄量は?
0.5kg(右の写真)の木炭で、1回ご飯を炊き、大きなヤカンに湯を沸かすことのできる量です。
1食あたり、0.5〜1kg程度を目安に計算してください。
もちろん、これには暖房用として長時間使う量を含みません。
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▼0.5kgの木炭(黒炭)
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■木材(廃材)
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木炭と異なり七輪の燃料としてはだいぶ性能が落ちますので、
あくまでも非常手段です。
非常時は労働を避けたいですから、
できれば木炭を備蓄してください。
薪を作るためにノコギリやナタが必要です。
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4. 着火方法
非常時の木炭の着火は、できるだけ簡単、安全を優先させ、
着火剤などの使用をおすすめします。
カセットコンロでの火起しは大変危険です。※爆発事故が後を絶ちません。
普段から事故の多いゲル状(液状・チューブ入り)の着火剤も避けてください。
非常時に危険物の取扱いは禁物です。
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着火剤
他にもいろいろあります。
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ゲル状着火剤
引火力が強く、
爆発事故があります。
特に非常時は
避けたい品です。
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マッチ
マッチは数十年保管しても
使えます。
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ガスライター
長期保管すると、
ノズル部(ゴム)の
劣化によりガスが
出なくなります。
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ガスバーナー
薪(木片)の着火に便利!
カセットガスは備蓄されていることも多いので、
バーナー(ノズル)があると便利です。
※炭火着火は意外に時間がかかります
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木炭着火コンロ
固形燃料で木炭に簡単着火!
※固形燃料も10年ほど保管できます。
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5. 七輪の選択
基本的にどのような形状の七輪でも、非常時には役に立つものですが、
湯沸かし、煮炊きがしやすい七輪として、重く熱い鍋やヤカンを移動せずに、
燃料補給や火力調整のできる七輪がおすすめです。
また、ある程度の大きさがあり、非常時に木材が使えるものが理想です。
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5. 道具
■絶対的に必要な道具

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七輪
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燃料
(木炭・豆炭・薪など)
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マッチ
注意!
使い捨てライターは長期保管するとガスが出なくなります。
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火ばさみ
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着火剤
新聞紙や割り箸を燃やして代用できますが、
非常時は困難。
ホームセンターなどでも様々な着火剤が販売されていますが、
安全なものを!
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■できればそろえておきたい道具

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バーナー
木材の着火に便利です。
※木炭には意外に
着火させにくいです。
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軍手
ウチワ
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ナタ
木を割るための必需品です。
ノコギリ
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◆七輪本舗 おすすめ品◆
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かまど七輪
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直径32cm 16,000円(税込み・送料別)
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防災用七輪 人気No.1!
薪も木炭も使いやすく、
大きな鍋もよけずに、横から燃料補給!
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黒七輪W45
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左右45cm 27,500円(税込み・送料別)
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木炭と小割の薪が使えます。片側からの炭火調整可能です。
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お外で七輪
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直径27cm 11,500円(税込み・送料別)
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木炭で長時間の湯沸かし、煮物などに便利!
※薪は使いにくいです、
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フタで簡単消火
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ファイヤースターター
木炭、木材の着火に。
安全、協力です。
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炭火ばさみ
できれば、長短2本を。
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木炭着火コンロ
固形燃料で木炭に簡単着火!
※固形燃料も
10年ほど保管できます。
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ナタ
木を割るには必需品です。
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ちろり
速攻!で湯沸かしできます。
お茶、コーヒー、ミルクなど
直火ですぐに熱くなります。
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一酸化炭素警報器
(火災警報器)
室内で火気を使うなら、
万一の事故に備えて。
「一酸化炭素」と「煙」を
探知。
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炭缶
木炭の保管や道具入れに
普段からお使いください。
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ペール缶
七輪や道具の保管に。
椅子にもなります。
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ダルマ火消し壷
木炭や薪の消火に。
陶器製で庭先に放置して使えます。
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