「これ食べた〜い」は、なによりも炭火好きで食いしん坊の私が、
どうせなら写真でも撮って皆さんに紹介しよう、
皆さんから情報を集めよう、ということでスタートしました。

これから七輪料理を始めようという初心者の方々でもわかりやすい
七輪料理講座としてやっていこうと思います。
といっても私自身勉強しながらのご紹介ですから大したことはない・・・です。
気分次第のスローペースですが、
延々に続ける特集として炭火料理をご紹介していきます。
ちょっとだけ「通」になってください。

そして七輪料理を楽しんでいる皆様、是非メールください。
どんな情報でも大歓迎です。

 

vol.5   鰹のたたき 
カツオ

 

鰹のたたき

 

秋です。カツオのシーズン到来です。
カツオはやっぱり戻りガツオ!


今や常識となりつつありますが、カツオの旬は春。初ガツオを食べなければ・・・
というのは昔の話し。「江戸っ子の粋」というものだったらしいですが、
春のカツオは脂がのっておらずさっぱりしていますが、旨みに欠けます。
今では春でも初ガツオを避けて、昨年の秋に冷凍された戻りガツオを食べる方も
多いようです。
カツオといえば土佐高知のを思い浮かべる方も多いでしょうが、
カツオは回遊魚ですから、日本列島の南から北まで黒潮にのってやって来て、
北の海で十分に栄養をとり、9月中旬ごろよりまた戻ってゆきます。
この時期(秋)に捕獲したカツオを戻りガツオ、下りガツオといい、
脂がのって抜群に美味です。
高知で捕まらなかったカツオが紀伊半島沖や三陸沖で捕まることもあるわけで、
実は同じ群れのカツオかもしれないのです。

※カツオの生態については
「お魚情報館」に詳細があります。


準備品

 

鰹三枚おろし

 

○生鮮カツオ → もちろん刺身で食べられる新鮮なものが
         必要です。
         冷凍ものでもかまいません。
         カツオは魚体が大きいので
         自分でさばくのはちょっと大変!
         3枚におろしてもらうほうが無難です。

         ★新鮮なカツオは月うさぎ本舗でGET

 

     ○にんにく、ねぎ → やっぱりこの2つは欠かせません。

     ○みょうが、しょうが、大葉、玉ねぎ → みょうがは絶対オススメです。

     ○ポン酢 → アサヒポン酢など柑橘系のポン酢がよい(?)と思っています。

     ○七輪 → できればカツオの身がすっぽり入る大きめのもの。
           大きな缶やBBQコンロでもOK。

     ○木炭 → 火力が強くなるように小粒の木炭が理想的です。
           大きな木炭は割ってください。

        注意!マッチ1本で着火OKなブリケット木炭などは使用しないこと。
           悪臭が付き、せっかくのカツオがダイナシになります。

     ○金串 → なければ網にのせて焼いてもかまいませんが、
           金串の方が簡単に焼けると思います。

     ○軍手 → 燃えにくい綿の軍手や皮の手袋で手を炎から守ります。
           必需品です。

     ○調理道具 → 包丁、まな板、お皿など

     ○炭火道具 → ウチワ、火バサミ、着火剤など

 

準備


鰹半身


ウロコを取る

まるまるとしたカツオ。これで半身です。
まず、ウロコを取ります。
一見カツオにはウロコがなさそうですが、
外敵から身を守るため頭部近辺に
しっかりしたウロコがあります。
丁寧に取っておかないと食べた時に
ゲンナリ!しますのでご注意を。


頑丈なウロコを削ぎ落とす。


頑丈なウロコは、皮ごと削ぎ落とします。
よく切れる包丁なら簡単に取れます。


細かいウロコを落とす。


細かいウロコは刃先で丁寧に落とします。


ウロコを取った鰹


ウロコを取るとこんな感じ。
切り身にするので、体裁を気にせずしっかり取り除きます。


背と腹に割る。


背と腹の2節に割る

裏側の骨に沿って包丁を入れ、背と腹の2節に割ります。
次に中骨を取ります。

 


2節に分かれた鰹。


2節に分けたところ。
楽勝楽勝!カツオは3枚にさえおろされていれば
さばきやすい魚で、わりと簡単ですよ。
中骨についた身は、後ほど塩焼きにしていただきま〜〜す。


腹骨を取る。


腹骨を取る

腹側の節のみ腹骨を取ります。
包丁で殺ぎ落としてもよいのですが、
一本づつ手で引き抜くと簡単です。
一本のこらず丁寧に取り除きます。


金串を刺す。


金串を刺す

カツオは結構重たいので両手で持ちやすいように
5本程度の金串を使い、扇のように広げて刺します。
身切れしないよう重量バランスを考えて刺してください。
これでカツオのスタンバイはOKです。


炭火の用意


炭火の用意

なるべく高い火力を得るために
小粒の木炭を使用するのが理想的です。
炭は多めに入れてください。
全ての木炭が完全に着火していることを確かめてから、
10分ほど放置して七輪の温度を上げておきます。
※この写真では試験的に藁を入れて燃やしてみましたが、
 この程度の大きさの七輪では無理。
 藁焼きにする場合は、ドラム缶など
 かなり大きなコンロが必要で、藁の火の粉が飛ぶので
 都心では危険です。
 住宅街やオートキャンプ場では炭火のみで焼きましょう。


氷水の用意


氷水の用意

カツオの身がどっぷりと浸かるような
大きなトレーなどに氷水を用意します。
熱いカツオを急冷できるよう氷は多めに用意してください。
※カツオが送られてきた時のBOXをきれいに洗って使用。

 

焼く

焼きのポイント

さあここからはスピード勝負。用意は完璧ですか?
焼くのはあくまで表面のみ。超強火、短時間で焼き、急冷させます。
急速加熱→急冷を短時間でこなすことがポイントです。
焼け具合を見るための、包丁、まな板、大きなお皿も用意しておきましょう。
 
軍手をして、ウチワで扇ぐ
炭火が強くなるようウチワで灰を飛ばし、できるだけ高火力にします。


皮側から焼く


皮側から焼く

高火力になったら皮側から、ウチワで扇ぎながら焼きます。
脂が落ちて炎が上がりますが、消す必要はありません。
火傷に注意!
焼き時間は目で判断。
これくらいの焼き具合なら食べてもよいと思える
最短時間で焼きます。


裏返して焼く。


裏返して、内側を焼きます。
表面が熱くなっているので
皮側の半分くらいの時間で焼けます。
脂はほとんど落ちないので炎はあまり上がりません。
※焼き具合に自信がなければ、素早く尻尾の方を切って
 焼け具合を見てください。


氷水で急冷。


急冷

焼けたカツオをすぐに氷水で急冷させます。
串は氷水に浸けて冷やしてから抜きます。
3分以上冷やしてから冷蔵庫に入れてください。
生ぬるいカツオは美味しくないので、
すぐに食べる場合は特によく冷やしてください。


できあがり!


できあがりっ!

焼けた部分と生の部分の境目がくっきりとしていれば
理想的(?)です。
急速加熱→急速冷却がくっきりしたラインを生み出します。
まあ焼き具合は好みによるので・・・なんとも。


あとはスライスして、タレ(ポン酢)をかけ、かるく手でたたいて身をずらし、
タレをなじませます。
ここでたたくのでタタキというらしい。
薬味をどっさりのせて完成。ニンニクとネギは、必需品。
細かく切ったミョウガは実に涼しい風味になるので是非ものです。


新鮮なカツオは
こちらでGETできます。
但し、6月下旬ごろから10月下旬ごろまで。
特に美味な「戻りガツオ」は9月上旬ごろより10月下旬ごろまで。
月うさぎ本舗 http://www.tsukiusagi.com

 


藁(わら)焼きについて


藁は高火力で理想的なため、カツオのタタキの一般的な燃料としてよく使われます。
炎で焼きますのでどんどん補充が必要なので、かなり大きなBBQコンロが必要です。
七輪では小さすぎます。
大きな炎があがり、火の粉や藁灰が舞いますので広く安全な場所で焼きましょう。
キャンプ場ではテントや洗濯物を汚してしまうので、注意してください。

今どきどこに藁がある!

 田んぼがあれば・・・農家でわけてもらえるでしょうが、
           牛舎などに提供される農家が多いので
           秋のお米の収穫直後でないと、農家にも無いことが多いです。
           もしわけてもらえれば、いつでも使えるよう
           大切に保管しましょう。

 園芸用を・・・・・・ホームセンターなどで園芸用にカットされた藁があります。
           ちょっと高価ですが都心ではこの方法しかない?と思います。

     園芸用のわら   わら

 


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